『しゃばけ』畠中恵著

しゃばけ しゃばけシリーズ 1 (新潮文庫)

江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう身体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出す事に。若だんなの周囲は、なぜか犬神、白沢、鳴家など妖怪だらけなのだ。その矢先、犯人の刃が一太郎を襲う…。愉快で不思議な大江戸人情推理帖。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。

若だんなと妖達のやりとりが愉しかった。ミステリ的にはものたりないけど、そもそもミステリに絞った作品ではないとおもわれるので、これは僕の勝手な要望。若だんなを取り巻く人々(妖含む)が優しすぎて、ヒネクレモノの普段の僕だと「ケッ」てなもんだけど、自然に作品を受け入れられたのは、作者のウマさかもしれません。