『日本社会の歴史(下)』網野善彦著

ISBN:4004305020

社会と「国家」とのせめぎあいの前近代史を、社会の側からとらえなおす通史の完結編。下巻は南北朝の動乱から地域小国家が分立する時代を経て、日本国再統一までを叙述し、近代日本の前提とその問題点を提示。十七世紀前半、武士権力によって確保された平和と安定は列島社会に何をもたらしていくのか?

室町時代については今までの認識と違う印象を持った。3代将軍義満は天皇になろうとしたぐらいの権勢を誇っていたが、関東・東北は鎌倉公方に、九州は今川氏が支配下に置き一種独立国のような状態だった。その後応仁の乱を経て群雄割拠の戦国時代に入っていく。僕としては、南北朝統一以後応仁の乱までは平和な時代だったとばかり思ってた。高校ではこれぐらいの事は習うのかもしれない(僕は選択科目が地理だった)が、(上)〜(下)まで読んでとても新鮮な感じでした。やっぱり歴史は面白いです。だったら日本史採れってもんですが、地理も好きなんです。