『魔女とカルトのドイツ史』浜本隆志著

魔女とカルトのドイツ史

異端狩り、ユダヤ人狩り魔女狩りの悲劇は、中世から現代にいたるまで、なぜ何度の繰り返されたのか?その真相をカルト発生の観点から読み解く。−表紙−

子ども十字軍・ユダヤ人狩りハーメルンの「笛吹き男」・魔女狩りナチスの事例を記し、先のカルトがナチスの母胎となったという事だけれど、論の展開がちょっと強引に思えた。ナチスの台頭は、第一次世界大戦後の敗戦を経て国家が苦しく国民の不満がたまっている状況であった。アーリア人の選民性・ユダヤ人差別を利用することにより、不満の捌け口とし、国民をひとつにしようとしたのではないかと。そのためにカルトの手法の利用があったのではないかと思う。